正しい躾の裏側に②
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正しい躾の裏側に②
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正しい躾の裏側に②
――何も言わない大人が、子どもに残す“最初の不安”
副タイトル
「放任は信頼ではない。覚悟を伴わない自由だ」
① 導入|「好きにさせているだけ」という言い訳
「本人の自由にさせています」
「子どもの意思を尊重しているので」
そう語る大人の言葉は、
一見すると、
とても立派に聞こえます。
管理しない。
縛らない。
押しつけない。
確かにそれは、
一つの理想の形かもしれません。
けれど、
その“何も言わない”という選択が、
子どもに何を残しているのか
まで、考えられているでしょうか。
② 中心の問い|放任と尊重は、まったく別のものだ
尊重とは、
「何も言わないこと」ではありません。
尊重とは、
向き合い、
考え、
必要な言葉を渡すことです。
一方、放任は違う。
・関わらない
・線を引かない
・責任を持たない
それは、
自由を与えているように見えて、
実は判断を子どもに丸投げしている状態です。
子どもは、
まだ社会の全体像を知りません。
だからこそ、
自由の中で一番最初に芽生えるのは、
安心ではなく、
不安なのです。
③ 厳しさ|境界線のない自由は、人を迷わせる
人は、
どこまでが許され、
どこからが越えてはいけないのか。
その境界線があるから、
安心して動けます。
境界線のない自由は、
広いようでいて、
実はとても不安定です。
・これで合っているのか
・誰かを怒らせていないか
・どこで止まればいいのか
放任の中で育った子どもは、
無意識のうちに、
常に様子をうかがう人になります。
それは、
主体性ではありません。
不安に適応した結果です。
④ 構造の話|子どもは「試し行動」で大人を見ている
子どもは、
大人を試します。
わざとルールを破る。
わざと困らせる。
わざと越えてくる。
それは反抗ではありません。
「この人は、
どこまで引き受けてくれるのか」
を確かめている行為です。
そこで大人が
何も言わず、
何も示さなければ、
子どもはこう学びます。
「ここには、
頼れる軸がない」と。
放任は、
信頼ではなく、
軸の不在として記憶されるのです。
⑤ 愛情の核心|叱るとは、責任を引き受けること
叱ることは、
支配ではありません。
怒鳴ることでも、
押さえつけることでもない。
叱るとは、
関わる覚悟を示す行為です。
・ここまでは守る
・ここからは止める
・何がダメで、なぜダメか
それを言葉にするのは、
とてもエネルギーが要ります。
だから、
放任は楽です。
でも、
楽な選択の先で、
子どもが背負う不安は、
親が想像するより、
ずっと大きい。
⑥ 結び|「見ているよ」というメッセージ
子どもが一番欲しいのは、
完璧な自由ではありません。
「見ているよ」
「関わっているよ」
「必要なら止めるよ」
という、
大人の存在感です。
放任は、
優しさのようでいて、
実は距離です。
尊重とは、
距離を取らずに、
境界線を渡すこと。
自由には、
必ず
引き受ける大人が必要なのです。
格言
「何も言わない自由は、子どもに不安だけを残す。」
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RMA戦略家
岩根 央