正しい躾の裏側に③
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正しい躾の裏側に③
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正しい躾の裏側に③
――守りすぎた優しさが、子どもから奪っているもの
「過保護は愛ではない。成長の機会を先に折る行為だ」
① 導入|「傷つけたくない」という気持ちの正体
つらい思いをさせたくない。
失敗させたくない。
恥をかかせたくない。
そう願うのは、
親として、とても自然な感情です。
だから先回りする。
だから代わりにやる。
だから転びそうな場所を、
すべて取り除こうとする。
それは一見、
深い愛情のように見えます。
けれど、
その優しさが
何を削っているのかを、
大人は一度、
冷静に見つめる必要があります。
② 中心の問い|守ることと、奪うことは紙一重だ
守ることと、
奪うことは、
実はとても近い場所にあります。
失敗する機会。
悔しい思いをする時間。
自分で考え、立て直す経験。
それらを先に取り除くと、
子どもは傷つかない代わりに、
立ち上がり方を学べません。
過保護は、
子どもを弱くしたいから
行われるわけではない。
むしろ逆です。
強くあってほしいからこそ、
守ってしまう。
その矛盾が、
過保護の一番難しいところです。
③ 厳しさ|親が先に折れると、子どもは立てなくなる
困難が来る前に、
親が動く。
不安になる前に、
親が答えを出す。
そうやって
親が先に折れ続けると、
子どもは、
折れ方を覚える前に、
支えられることだけを覚える。
結果どうなるか。
・誰かがいないと決められない
・失敗に極端に弱くなる
・一人になると、動けなくなる
これは性格ではありません。
経験の欠如です。
過保護は、
依存を教えてしまうことがある。
それは、
愛のつもりで渡したものが、
重りに変わる瞬間です。
④ 構造の話|失敗は「能力」ではなく「工程」だった
失敗は、
能力の欠如ではありません。
工程です。
転ぶ。
間違える。
怒られる。
恥ずかしい思いをする。
その一つひとつが、
「次はどうするか」を
身体に教えます。
親ができることは、
失敗を消すことではない。
失敗しても戻ってこられる場所を
用意しておくこと。
それがないと、
子どもは挑戦しなくなります。
守られすぎた子どもは、
失敗を恐れる大人になります。
⑤ 愛情の核心|見守るとは、手を出さない勇気
見守るという言葉は、
簡単に使われます。
でも本当は、
とても厳しい行為です。
転びそうなのに、
手を出さない。
失敗しそうなのに、
黙って待つ。
その間、
親の心は揺れます。
それでも一歩引いて、
「戻ってきていい場所」を
用意し続ける。
それが、
過保護とは違う、
本当の愛情です。
⑥ 結び|守るとは、代わりに生きることではない
守るとは、
代わりに生きることではありません。
先に苦しむことでも、
先に答えを出すことでもない。
守るとは、
子どもが自分で立つ未来を、
信じて待つことです。
過保護は、
不安から生まれる。
でも、
不安を理由に奪われた経験は、
子どもの中に、
ずっと残ります。
愛は、
抱え込むことではない。
手を離す覚悟を含んだ行為です。
格言
「守りすぎた愛は、子どもの足腰を弱くする。」
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RMA戦略家
岩根 央