後生の一大事
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後生の一大事
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〜 “死んだらどうなるのか”という、誰にも避けられない問い 〜
仏教には「後生の一大事(ごしょうのいちだいじ)」という言葉があります。
“後生”とは――
簡単に言えば「死んだ後のこと」「死後、どうなるのか?」というテーマです。
それは、どんな人にも必ずやってくる未来。
けれど私たちは、つい目を逸らしてしまいます。
◾️「後生」のことを、なぜ考えないのか?
それは多くの人が、どこかで
「自分はまだ死なない」と思い込んでいるからです。
平均寿命までまだ数十年ある――
だから大丈夫、と思いたくなるのも無理はありません。
でも、その“計算”は本当に確かなものでしょうか?
◾️凍った湖を歩いたときのこと
中学生の頃、北海道の冬の湖に行ったことがあります。
地元の人が「歩いても大丈夫ですよ」と教えてくれましたし、
実際に湖の上を歩いている人も見かけました。
それでも私は、氷の上を歩くとき、
一歩一歩がおそるおそるでした。
もしも氷が割れたら、
そのまま全身が冷たい湖に投げ出されてしまう――
そんな不安が消えなかったのです。
◾️私たちの命は「薄氷の上」にある
仏教では、私たちの命を
“薄氷の上を歩いているようなもの”とたとえます。
目に映っているこの世界――
人間関係や日常、思考や記憶――それらは「現世(現在世)」です。
その薄氷の下にあるもの。
それが「後生」、つまり“死んだ後の世界”です。
氷の上にいる限りは見えないけれど、
確かに“そこ”はあります。
◾️氷が割れる瞬間に、すべてが反転する
私たちはいつか、
その足元の氷が「パリン」と割れる瞬間を迎えます。
その瞬間まで“現実”だったこの世界は、
一瞬で過去のもの、「前世(過去世)」となります。
そして、それまでおとぎ話のように思っていた“後生”が――
一気に現実の中心に置き換わるのです。
今はまだ遠く感じているかもしれません。
でも、“そのとき”は、誰にでもやってきます。
💫 今日の格言
「死後の世界は、確実に訪れる“自分の未来”である。」
〜 だからこそ、今という瞬間に真摯でありたい 〜
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RMA戦略家
岩根 央