違和感は、弱さではない
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違和感は、弱さではない
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大人とは何か(1)
── 違和感は、あなたの弱さではない**
大人とは、立場や年齢のことではなく、
社会の中で「向き合い方」を選び続ける姿勢のことだ。
【導入|問題提起】
「バレなければいい」
「やり過ごせばいい」
いつから、
こうした言葉が
“大人の知恵”として
通用するようになったのだろう。
誰かを責めたいわけではない。
特定の人を批判したいわけでもない。
ただ、
社会のあちこちで、
この空気を感じることが増えた。
問題が起きたとき、
真正面から扱うよりも、
波風を立てずに処理する。
説明するより、黙る。
直すより、避ける。
向き合うより、やり過ごす。
それは、とても合理的で、
とても大人びて見える選択だ。
そして気づけば、
私たち自身もまた、
その空気の中で
呼吸している。
「仕方ないよね」
「大人なんだから」
そんな言葉と一緒に。
【違和感が、先に来る】
人は、
正解を出し続けるほど、
本当に自由になっていくのだろうか。
判断を任され、
決断を重ね、
期待に応え続けてきた。
気づけば、
迷うことなく
答えを出せる自分が
そこにいる。
ある日、
何気ない会話の途中で、
自分が同じ話を
何度もしていることに
気づいた。
結論も、
選択肢も、
過去に考えたものと
変わっていない。
それは間違っていない。
むしろ、合理的だ。
けれど、
なぜか心だけが、
そこに追いついていなかった。
それは迷いではない。
失敗でもない。
ただ、
問いが更新されなくなったときに生まれる、
静かな違和感だった。
【それは、個人の問題ではなかった】
ここで、
ひとつだけ
はっきりさせておきたい。
この違和感は、
あなたの性格の問題ではない。
能力の限界でもない。
むしろ逆だ。
正しさを求められる立場。
判断を任される立場。
誰かの失敗を
引き受ける立場。
そうした場所に
長く立ってきた人ほど、
この感覚に
触れやすい。
エリートという言葉は、
誇りであると同時に、
更新を許されにくい構造
でもある。
間違えない人であること。
揺れない人であること。
答えを出し続ける人であること。
その期待に
応え続けるほど、
問い直す自由は、
少しずつ
後ろへ追いやられていく。
これは弱さではない。
構造が生み出した、
必然的な重さなのかもしれない。
格言
違和感は、間違いではない。
向き合う準備が整った合図である。
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RMA戦略家
岩根 央