品格という名の人格
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品格という名の人格
品格とは、背伸びして得るものではありません。
誰かに見せつけるものでも、飾るものでもありません。
それは、“積み重ね”の先に、
ある日ふと、にじむように現れる——
人格の結晶です。
若い頃、知識を求めていたあの人が、
やがて知恵を宿し、沈黙の中に真実を語るようになる。
人の声にかぶせて話していた人が、
やがて相手の「間」に心を澄ますようになる。
正しさを振りかざしていた人が、
やがて「正しさの裏にある痛み」に気づくようになる。
それが、品格のはじまり。
品格とは、
“あえて語らない”ことで真実を伝える力であり、
“黙って引く”ことで周囲に信頼を残す勇気でもあります。
だから、言葉よりも背中が語り、
態度よりも、心の温度が伝わっていく。
やさしさも、強さも、寡黙も、寛容も——
すべてがその人の「品格」となり、
やがてその人だけの“光”となって放たれるのです。
今日の格言
「品格とは、声を上げることなく、人の心を震わせる力である。」
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岩根央